2週間ほど前、ぱみさんのこのX投稿が話題になりました。
インフレで資産の価値が下がるから意味がないという指摘がありますが、だからこそ投資をする意味があると私は考えます。
投資をしなければ、購買力は確実に下がる
インフレでお金の価値が下がるとは、物価が上がって同じ金額で買えるものが減る、つまり購買力が下がることです。
現金のまま置いておけば、金額は減らなくても買えるものは確実に減っていきます。
私も食べ物全般が高くなったと感じています。
よく食べるチョコレート効果カカオ86%の大袋は、3年で2倍ほどの価格になりました。
一方で、世界の株式は1900年から2024年の125年で、インフレを除いて年平均5.2%増えてきました。
インフレを除いて増えてきたとは、物価の上昇を上回って購買力が上がってきたということです。
株式は値下がりもする資産で、短い期間で見ればインフレに負けることもあります。
それでもインフレ下では、現金の購買力が下がるため、リスクを取って投資をする必要があります。
年7%で増える保証はない
「年7%で運用すれば老後は安心」という計算は、不確定な要素が大きいなかでは危ういと感じます。
不確定な要素とは、インフレとリターンの2つです。
7%がインフレ率を差し引く(インフレ調整)前のリターンなら、30年後に1億円になっても、そのときの1億円では今の1億円と同じだけのものは買えません。
インフレで資産の価値が下がるという指摘は、将来、今と同じだけのものを買えなくなることを指しています。
それを避けるために、将来資産の見積もりはインフレ調整後リターンを使用します。
そうすれば30年後でも今と同じだけの購買力で、資産がいくらになるかの計算になります。
もう1つは、リターンそのものです。
過去に年7%のリターンがあったとしても、未来も同じになる保証はありません。
インフレ調整後リターンで計算するのはもちろん、さらに低く見積もるのが安全です。
使う時になって足りないでは困るからです。
1900年から2024年の全世界株のインフレ調整前リターンはドル建てで8%程度です。
日銀は年2%前後の物価上昇を目指していますが、2025年はインフレ率3.2%、食料品に関してはより高く、その分だけインフレ調整後リターンは低くなります。
インフレに負けない置き場は株式
ぱみさんの投稿には、オルカン以外の置き場として、金・REIT・債券などを挙げる返信がつきました。
世界の資産を125年で比べると、株式とほかの資産の差ははっきりしています。
1900年から2024年の、インフレを除いた年平均は、株式5.2%、債券1.7%、短期国債0.5%でした。
年平均の差は数ポイントでも、長く続くと大きな差になります。
米国の約100年の記録では、次のとおりです。

金は株式と違って何も生み出しません。
値段を支えているのは希少性です。
REITは株式と同じと考えてよいものです。
下がる局面では株式と同じように値下がりします。
債券は値下がりすることもあるうえに、インフレへの強さは株式に及びません。
株式ではなく、あえて債券を選ぶ理由はありません。
半導体の投資信託を挙げる返信もありましたが、半導体も株式です。
自分でビジネスを始めることは働いて稼ぐ話で、お金の置き場とは別の話です。
株式の中で私が選んでいるのはオルカンです。
世界の株式を時価総額の比率どおりに保有するよう銘柄が自動で入れ替わり、手間がかからず理論的にも最適だからです。
迷ったら選んだ理由を振り返る
ぱみさんは返信で、「みんなの意見が厳しくて」と書いています。
多くの反対意見を聞くと、自分の選んだ方法に迷うものです。
迷う気持ちに正直でいることが大切です。
迷いは、自分の投資の芯をつくるために考えるきっかけになるからです。
私もたまに、高配当株も良いなと思うことがあります。
それでも冷静に考えると、課税が非効率すぎるうえにインデックスの取り崩しでも同じことができると考え直します。
選んだ理由を考え直すたびに、自分の投資の芯ができていきます。
周りの声で迷って投資をしなければ、購買力が下がることは避けられません。
現金のまま様子を見ている間に下がった購買力は、あとから取り戻せません。
投資をすれば、購買力は下がる一方ではなくなります。

コメント